【MGCシェリフズ カスタム(その5)「第3号機」 】

HEROSUNG2005-12-06

そんなわけで、って どんなわけだか知らないけど
今回は、MGC製SAAシェリフズの第3号機が登場です。


今回は、ケースに入ったままでの登場なので、
まわりのアクセサリー(バッジ)も一緒に登場! 
豪華な雰囲気です。

このシェリフズは、メインフレーム(バレル・レシーバー)だけを
入手後、手持ちの部品を組み込んで でっちあげた(完成させた)ものでした。
フレームの刻印は、Long blank ですが 馬付き ですので、
年代としてはまあまあのものです。
Long blank 刻印ですので、製造番号は フレームの右側に打たれています。(F00199)
特筆すべきは バレルの刻印で、FRONTIER SIX SHOOTER となっていますので、
大喜び なのですが、どう見ても、後打ちの刻印のようです。



MGC製SAAのシェリフズモデル というものは、いわゆる「既製品」ではなく、
誰かが手をかけた「カスタム」ですので、
刻印などは 当然、後打ちでかまわないのですが、
この「第3号機」の刻印は ちょっとかわっていて、興味深いものになっています。

まず、フレームの刻印が Cal44-40 Long blank になってますので、
元々は「シビリアン」か「フロンティア」だったメインフレームを改造したもの
である事が判ります。
これは、キャバルリーとバントラインSPでは Cal 45 の刻印になっているからです。

 ※この「キャバルリー」と「バントラインSP」では、
  Long Colt刻印のものは持っていますが、
  【 Long blank 】刻印のものは見たことが無いので、
  もしご存知の方がいらっしゃいましたら、教えていただければと思います。

バレルをよーく見ると、どうも、元 刻印があったと思われる
「左側」部分が薄く削られているようです。 
この長さにバレルをカットしますと、
「フロンティア」の場合は、SIX SHOOTER Cal 44-40 の刻印が、
「シビリアン」の場合は、ER SIX SHOOTER Cal 44-40 の刻印が
残っていたはずで、 これらが全部消されて、
改めて FRONTIER SIX SHOOTER と刻印が打たれているのは、
とても良いカスタムだと思います。

この 旧刻印を削って消す作業ですが、
今回、このシェリフズモデルでは、偶然というか、幸運な事がありました。
それは、バレル内の安全インサート硬鋼材の鋳込み位置についてです。
これらGUN具がMGCで製造された頃は、まだマズルから
スモークが出て、表面仕上げも黒い時代でした。
MGCでは、当初より、GUN具の安全性にかなり注力していたメーカーだったので、
このシェリフズにも、当然、バレル内のインサート硬鋼材が鋳込まれているのですが、
その位置が、なんとバレルの右側になっていたのです。
僕が持っている他のMGC製SAA達は、皆、バレルの左側に硬鋼材が鋳込まれ
て いますので、これだけ、特別に変わった存在です。
安全インサートが入っている部分は、バレルの表面から
0.5ミリ以下程度のごく薄い肉厚しか残らないように鋳込まれていますので、
保存環境によっては、電蝕によって 穴が開いたりもしますので、このため、
あまり古いGUN具が残っていないのだと思います。
鉄と亜鉛では、イオン化傾向が違うので、亜鉛の方が先にとろけてしまうのです。
まぁ、「安全インサートの鋳込み位置」については、現在では、
バレルが法規制により閉鎖されてますので、関係ない事ですが、
このシェリフズにかぎっては、右側に鋳込まれていた事も幸いし、
旧刻印を削り落として、再刻印できたものと推測しています。
もし左側に鋳込まれているモデルでしたら、わずかでも削ると、
すぐに中の鋼材が出てきちゃいますので、カスタムとして
完成できなかった事でしょう。

このメインフレームを使って、新たに1挺を組み立てる際、当時は、
「銅メッキのかかった シリンダー」しか所有していなかった為、
メインフレームの色も、それに合わせるように、やや赤みが強い黄色に 塗装してあります。
グリップは、金色メッキのものがあったので、そのままくっつけています。
ストックは、良い木グリがあったので、それを装着。
ベースピンは、ハドソンのSAAからの流用で、先の太いものを
装着したのでかなりカッコ良くなっています。
写真では、フロントサイトが写っていますが、実はこれは、箱の中に
ただ置いてあるだけで、実際は まだついていません。
(トリック写真 ってワケです♪)
このシェリフズだけ、フロントサイトが無くて、カッコ悪いので、
ランパントクラシック製のSAAからとったフロントサイトを付けようと、計画中なのです(^^♪

こんなものではありますが、なんせ古いものですので、
シェリフズ の希少性と合わせて、自己評価額は、
缶チューハイ270本分!って感じです。



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