MGCピースメーカー【3挺】

HEROSUNG2005-10-16




今回は「MGCピースメーカー」の登場です。






MGCというのは、今は倒産してしまって存在しないメーカーですが、
国産モデルガンの第1号を生み出した、歴史に残るメーカーで、
Model Gun Corporation の 略称だそうです。
このピースメーカーに限らず、多数の作品を世に送り続けましたので、
長年にわたり、子供たち&大人たちの心を捉え続けた存在でした。

「ピースメーカー」というのは、コルトS.A.A.につけられた
コマーシャルネームですが、なんでも、オハイオ州のコルト特約代理店
B・キトレッジ商会が名付けたんだそうな。

ウェスタンに欠かせないこのピースメーカーですが、一番最初の頃は、
輸入トイガンしかありませんでした。
次に、このMGCが、輸入トイガンを改装してカッコ良くした物を
発売し始め、続いて 後に「CMC」となる江原商店という会社が、
全部国産化したコピー版を発売しだしていました。
これらは、本体が両側から張り合わせになっている「モナカ」と
呼ばれる構造をしているものでしたが、当時のガンフリーク達は、
これで 一生懸命遊んだそうでした。

そして その次に、初の本格派モデルガンとして、MGCから発売
されたのが、「MGCピースメーカー」だったのです。
当時は、法規制の内容が、今とは違っていたため、カートリッジに
紙玉火薬を詰めて撃つと、轟音とガンスモークがマズルから出て
その雰囲気を楽しめたのですが、
MGCピースメーカーは、そのための要求性能を十分に満たす製品でした。
なんといっても そのプロポーションの良さは、最後までカタログ
から消えなかった事からもわかるように、ウェスタン・マニアの
心をガッチリ捉えて放しませんでした。

MGCは、銃身長のバリエーションも全て揃えてくれて、
写真の上から下へ順に
 キャバルリー
 フロンティア
 シビリアン
の順ですが、それぞれの場面でお好みで使えるよう配慮してくれていました。
このほかに、さらに銃身の長い「バントライン・スペシャル」も
発売されており、少数限定で、短銃身の「シェリフズ・モデル」も作られていました。

途中、何度か マイナーチェンジが行われてきたMGCピースメーカーですが、
僕の持っている物は、「最初期」の製造のもの ばかりです。

今となっては、銃口を塞がれ、黄色く塗られ、販売目的の所持も
禁止で、メーカーも倒産して部品供給も絶たれてしまっている 
という かわいそうな状況になっていますが、仮に、今現在で
売買が可能だとした時の金額を想定して鑑定してみますと、
写真の上から下へ順に
 キャバルリー 缶チューハイ408本分!
 フロンティア 缶チューハイ340本分!!
 シビリアン  缶チューハイ340本分!!! って感じではないでしょうか!?
(いや、この程度の金額では、おそらく買えないでしょう。)

キャバルリーは、3本ネジ(細ネジ)で、Long Colt 刻印で 馬付き!
ただし、グリップフレーム等は、後期の部品を組み合わせています。

フロンティアは、3本ネジ(細ネジ)ですが、残念ながら
Long blank 刻印です。しかし、馬付き!で、バレル刻印もあり、
立派なビンテージ物です。
MGCのピースメーカーは、トリッガーガードとバックストラップ
が一体に作られているのですが、僕は、このフロンティアには
真鍮製トリッガーガードを組み込んでいます。
エジェクターやハンマー・トリッガー等の部品も、他社製を流用
していますが、40年近くも前の製品が、こうして残っている事を
評価したいと思っています。

シビリアンは、3本ネジ(細ネジ)で、Long blank 刻印ですが、
馬付きで、バレル刻印もあり、これもまた立派なビンテージ物です。

このほかに、シェリフズ の コレクションも所有していますし、
皆さんが「あっ!」と驚く【ゴールドモデル】なんてのも
あるのですが、そちらにつきましては、また別の機会にご紹介と
させていただきましょう。

これらGUN具は、さんざ遊んで壊れてしまっていたのですが、
近年、必死で部品を探して、ようやくここまで復元(蘇生)できた
ものです。部品代もかなりかかりはしましたが、こうして復元でき
たのは、ホント「成功のシステム」のおかげだと思っています。